今年の長崎市市長による平和宣言のなかで、永井隆博士の言葉が引用されることになりました。
「戦争に勝ちも負けもない、あるのは滅びだけだ」
というものです。この言葉についてネット上で否定的な意見の非常に多かったことを悲しく思いました。
目に付いた意見としては「馬鹿だ」「戦勝国が利益を得るのが現実だ」「キリスト教徒こそが数多くの戦争をしてきた張本人だ」(永井博士がクリスチャンであることをうけて)などの意見が聞かれましたが、個人的にはこの言葉は戦争廃止を訴えるキャッチコピーではなく、大衆の一人として戦争を経験した人間の「実感」だと思います。
私は博士が為したことや、著作に非常に強い感銘を受けました。なんというか特別ではない一人の人間の小さくて誠実な生き方がありました。上の言葉について否定的な方は一度著作を読んでみてほしいと思います。少しは意見が変わる、かも。
代表作は「この子を残して」「長崎の鐘」などです。
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